5月26日の日報 ペッパー&チャッピー

お疲れ様です。伊藤です。
本日はこれにて失礼いたします。

偏頭痛に悩まされながらも、土曜日にちゃっかり映画館で『チャッピー』を観てきました。
監督のブロムカンプは『第9地区』からのファンでしたので、最新作に期待大でありました。

……が、ちょっと思ってたのと違ったかな。
決してつまらないわけでもなく、逆にブロムカンプらしい終わり方だったので良いのですが、予告編を鵜呑みにしてはいけなかったようです。

さて、
今作品では、量産される人型警官ロボットのうちの1台が、新開発のAI(人工知能)を搭載され、人間と同じ意識・思考をもつようになるストーリーです。

ちょうど同じ日の昼、出かけた先のパルコにて「ペッパーがパルコの玄関先で、お客さんにパルコの紹介をしたり、コミュニケーションをとる」ためのイベントブースが組まれていました。

都心ではない、郊外のパルコだったこともあってか、お客さんの層はお年寄り or ママと幼い子供、がほとんど。若者はちらほら、それでも中高生くらいでしょうか。
私はブースの側で、ペッパーよりもペッパーに触れるお客さんの反応が面白くてずっと眺めておりました。

みんな初めて見るアンドロイドに、誰もが最初「うわ」みたいなリアクションをとります。
そこからは幾つかパターンに別れました。

お年寄りは「なんじゃこりゃ〜アハハ」みたいな、また若者がおもしろい人形作っとるの〜的な眼差しでただ見てるだけの人が多かったです。

幼児はペッパーを『異形の者』と感じるのでしょうか、怖がってなかなか近付こうとしない。ママさんが手を引いてあげて、やっとペッパーと「あっちむいてホイ」を(イヤそうに)遊んでおりました。

最もノリが良かったのは中高生で、テレビで観たことあるであろうペッパーに「わー☆」とテンションMAXでした。
「こんにちは! こんにちは!」とか「おまえ喋るの!?」とか、ペッパーに突っ込みまくる。ペッパーが回答しようとする前に次の話を振られるという、少しペッパーが可哀想なくらいみんなに可愛がられておりました。

印象的だったのが、
そのうちのひとりの女子が手を握ろうとしたら、ペッパーも指を軽く曲げて握手し返して、その子が「ひゃ!」と咄嗟に手を引っ込めたシーンでした。
喋りはしても、まさか握手を(自動で探知して)してくるなんて。
見る=視覚、話す=聴覚まではよくても、指先=触覚でロボットを体験するのは、さすがに衝撃だったのかもしれません。


……そんな一幕を垣間見たあとの『チャッピー』。
劇中では、AIをインストールしたばかりで赤子同然のチャッピーに対して、ヨーランディはすぐに母性を抱きます。
昼間のあの子の「ひゃ!」と照らし合わせると、これからの数年で我ら人類のロボットとの距離感が、ぐんぐん縮まっていくんだろうな〜と胸トゥンク。やがて情を抱き、ロボットと割り切れなくなっていくのでしょうか。
(動かなくなったAIBOをお葬式して埋葬する人々もいますし)

色々と思い馳せるほど、ペッパーが登場した2014年というのはやっぱり節目だったのではなかろうか!
人間は自然界を生き抜く目的とは別に、なにかしら創作をする生き物ですが、その創作物の究極は、自分と同じ「ヒト」なのかもしれません。

……てな壮大なことを考えるだけで、ご飯4杯はいけますね。
それでは明日もよろしくお願いいたします。

CHAPPiE 1/6スケール ABS&PVC&POM製 塗装済み可動フィギュア

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そういえば、『チャッピー』ではシガニー・ウィーバーも出演してました。
ブロムカンプは『エイリアン』最新作の制作に関与するとのことで、妙な縁を感じましたよ!