4月1日の日報 奈良時間

お疲れ様です。伊藤です。

4月1日=エイプリルフールということで、日報もそれ用のネタを考えてはいたのですが、当日にまさかの奈良出張が決まってしまい、嘘日報を書くどころではなくなってしまいました。

朝早い時間から現地にて打ち合わせだったので、前日の夜に夜行バスに乗り込み、早朝に近鉄奈良駅に到着。
逆に時間が余ったので、東大寺で鹿見物してました。

早朝の奈良は非常に気持ちが良く(天気もよかった)、ぷらぷら散歩しているだけで疲れが取れるかのようでした。
「このまま何もかも投げ出して、奈良を永遠に彷徨ってやろうか!」
そう何度も思ったのあった。


それにしても、鹿があまりに日常に溶け込み過ぎており、かなり鹿マイルドな雰囲気が溢れる街、それが奈良。
「実は奈良の真の住民は鹿であり、人間がペットとして飼われているのではないだろうか」
と思えてくるほどで、
道路をのんびり横断する鹿のせいで軽い渋滞が起きている光景を前にして
「不条理なまでに絶対鹿主義である!」
奈良特有のローカルルールに面食らいました。

その後、現地での仕事を終えた私は、すぐ近くの「登美ケ丘」というところへ出向きました。

ここは森見登美彦氏の作品『ペンギンハイウェイ』の舞台モデルになったとされる街なので、聖地巡礼として訪問したのでした。

新興住宅地というのでしょうか、ベッドタウンとして開発された清潔感のある街……なのですが、それ故に恐ろしいほど何もない街で、1時間くらい周囲をウロウロして
「オッケーもういい」
とさっさと切り上げてしまいました。
しかしイメージがだいぶついたので、また作品を読み返してみようと思います。

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

そのあと、仕事の取引先の方(奈良出身)に教えてもらった奈良の観光スポット『ならまち』へと出向き、古い街並を存分に味わったのでした。

「伊藤よ、おまえ、確か出張で奈良へ来ていると言ったな?」
そんな声が天から降りてきた気がしなくもない。
「仕事しろ」

しかし私は我が信条をもってして天の声に背くのである。
「仕事で最も大事なのはなにか? 向上心である。向上心に最も必要なのはなにか? 感受性である。感受性を豊かにするために最も効果のあるものはなにか? 旅である。かわいい伊藤にゃ旅させろ!」
ぶらり奈良の旅は止まらない。

「ふえ〜、古い日本式家屋によく見られる焦げ茶の木でつくられた壁とか塀をみるとふにゃ〜ってなるよぉ〜」
ふにゃふにゃ歩いていると、『ならまち』の至る所に小さな、しかし味のあるお店がいっぱいあるのを発見。
時間がなかったので立ち寄れませんでしたが、また奈良を訪れる良い理由が見つかりました。

日が暮れてから大阪へ移動し、前職でお世話になった方々と晩餐。
マイケル・J・フォックス! マイケル・J・フォックス!」
と大いに騒いだ後、またしても夜行バスで帰京いたしました。
長いけれど良い1日でございました。

「奈良時間」というのを耳にしたことがあります。
奈良の人々はおっとりゆったりしている、という意味だそうで、それを取引先の方に尋ねたら
「いや〜、それは無いと思いますけどねぇ」
とのこと。
しかし、大阪に着いてみると「違う街に来た」感覚が強く、奈良ならではの時間はあると私は思います。

それでは明日(本日)もよろしくお願い致します。