4月2日の日報 365回目でした

お疲れ様です。伊藤です。
本日はこれにて失礼いたします。

1年以上伸ばしてきたロン毛も、ついに鎖骨にかかるくらいの長さになってきました。
ただ、さすがにボーボー感が否めず、ちょっと社会不適合感が強過ぎることもあり、後ろの方を切りそろえようと美容院へ行ってきました。

いつもは地元の行きつけの美容院まで、電車で1時間かけて通うのですが、今回は時間がなかったので近所の美容院にトライ。
余談ですが、
女性は美容院をいろいろと試すのに対し、
男子はひとつのお店に通いつづける傾向があるそうです。
それは一途だからというよりも、新しいお店を探す手間が面倒だったり、なにより「新規として美容院に入るのが怖い」という心理が働いているのではないかと私は見ています。
なぜなら私がそうだからである。
美容院はいつも緊張します。

しかし今回だけは勇気を振り絞って、グーグルで見つけたお店にGo!

担当になった女性美容師さんは「きっと若い頃はドギャルだったんだろうな」を彷彿とさせる、しかしサバサバした気さくな方でした。
「ここ初めてなんですか〜」
「あ〜、確かに私いつも美容院変えてるかも!」
「出身どこなんですか〜」
「え、八王子? 私昔付き合ってた人が」
「今日休みなんですか、週末休み?」
「お仕事ってどんなのされてるんですか」
「あ〜、服装からそっち系かなって!」
「いいな〜、私そういうアートとかわからなくて」

こういう時になによりも怖いのは沈黙である。
私は普段から髪切り中に雑誌をまったく読まないので、基本的に美容師さんの手元を眺めながらトークに終始します。
これまでは相手が慣れた人だったからいいものの、今回のように初めての美容師さんだとトークが続かずに気まずくなってしまうことをなによりも軽快しておりました。
そんな私の心情を察知したのか、軽快かつ胃もたれしない適度な薄味トークで間を保ってくれる。
そこはさすがプロ。
「できる美容師はトークが違う!」
私は感心しておりました。

気付けば私も饒舌になっており、
「いや〜男なら一生に一度はロン毛にするべきだというのが信条でして」
などと、こうして文章にすると相当にキモい言葉を平気で並べたりしておったのじゃ。

すると美容師さん、「あ」と鏡越しに私を見るわけです。
「伊藤さん、でしたよね確か」
「はい」
「私、ブログとか書いてるんですけど」
「はぁ」
「最近おもしろいブログを見つけて」
「へぇ」
「そのブログが『伊藤日報』っていうんですよ」
「!!」

きた。
遂にこの時がきた。
いつかくるんじゃないかな〜、と思ってた時がNow!

「『伊藤日報』っていうから作者も伊藤って名字だと思うんですよね、だから伊藤さんがその伊藤さんだったらおもしろいな〜って」
「……」
大声で「私だ」と言いたいこの衝動。
だが言えない!
そう易々と正体を晒すようではペンネームを持つ資格なし。
ここは耐える時であるしかし超教えたい!

「なんか、そのブログって毎日どうでもいいことばかり書いてるんですけど、最近のブログって偉そうなこと書くのが多かったりするじゃないですか。私別にそういうの読みたいんじゃなくて、普通の暮らしを書いてるブログっていうのが好きで、『伊藤日報』はそういうどうでもいいことを毎日書いてるから好きなんですよね」

泣いてはいけない。
泣いたらばれるよ。
でも泣かずにいられるものかこの野郎、
誰が読んでいるのかわからない中で細々とブログを更新しつづけて、こんなに嬉しいことがあっただろうか。
報われるということが、こんなに感動的だったなんて。

「伊藤さんも今度読んでみてくださいよ」
「(嗚咽を堪えながら)…そうします!」
そう言いながら彼女の前でアイホンのメモ帳を取り出し、こう記したのであった。

『伊藤日報』と。

というエイプリルフールを考えていたんですけどね、奈良のせいでアレがアレになっちゃって。
なんだよ〜。

そういえば、
昨日は奈良出張のついでに大阪で前職の方々と飲んだのですが、
元先輩(彼らはこの日報ブログの存在を知っている)が
「昨日(月曜日の『いいとも』について書いたやつ)の日報で、365回目の投稿だったよ!」
と教えてくれました。

なんとまぁ、記念すべきタイミングだったのです。感無量でございます。
タモさんに比べれば足元にも及びませんが、しかし根気よく続けていって、エイプリルフールネタが現実となるよう頑張ります。

……とカッコよく所信表明しておきながら、周囲に「日報を毎日書くのがほんとダルい」と漏らしているのは内緒です。
それでは明日もよろしくお願い致します。

世界のエイプリルフール・ジョーク集 (中公新書ラクレ)

世界のエイプリルフール・ジョーク集 (中公新書ラクレ)