3月7日の日報 それでも夜は明ける

お疲れ様です。伊藤です。
金曜日(7日)の日報を提出するのをすっかり忘れておりました。誠に申し訳ございません。
しかし、無自覚とはいえ日報から開放された金曜の夜は、背中に羽が生えたかのような身軽さと爽快感があったこともお伝えしないわけにはいきまいて。

さて、金曜日ではなく昨日の土曜日になりますが、アカデミー賞3部門を受賞した話題の映画『それでも夜は明ける』を観てきました。

新宿の古い映画館=席の列ごとの高低差が少ない古いタイプにおいて、見事に前の席に背の高い人が座ったため、字幕の右から数文字がまったく読めないという危機的状況もあってスリル満点な鑑賞を楽しめました。

作品の内容は、史実に基づいた奴隷制度を背景にしたものですから、予想通りかなり重いです。
それに、必ずしもスカッとするオチではないので、観終わった後にドヨ〜ンとした感情が残るのは否めない。
とはいえ、
「役者、ってスゴい仕事だよな〜」
と妙に俯瞰的に頷いてしまうほど、役者さんの演技には鬼気迫るものがあり、それだけでもお腹いっぱいでした。

あと、演出として、観る側に登場人物の心境を考えさせるようなシーンが随所にあったのが印象的でした。
昔のアメリカ南部の美しい風景や、これまた美しいBGM(風や虫の音など自然の音)など、惨いストーリーと対照的な、きわめて穏やかな映像が頻繁に登場することもあって、私の中では何故か「きれいな映画だった」という余韻です。
その相対性が、悲しい歴史を際立たせる狙いでもあるのかもしれません。

こういう映画が国内で最も権威あるアワードで勝つというのも、アメリカらしい。
私は普段から黒人音楽もよく聴きますし、ヒップがホップでもっこりな文化が大好きですが、そのルーツのなかで事実として存在した歴史を改めて考えさせられる良い機会となりました。

それに、なんだかんだいって、今私たちが生きてる現代(そして日本)って、超平和ですよ。超幸せですよ。

それでは来週も宜しくお願い致します。