2月5日の日報 俺たちのマイベスト の巻

お疲れ様です。伊藤です。
本日はこれにて失礼いたします。

昨日の日報の内容の無さもさることながら、
タイトルの『新しい趣味って素晴らしいよ の巻』のあまりの投げやり感に、自分で「なんだそりゃ」と呆れております。

さて、その昨日の日報にて
「俺は今、ロックにハマってるんだぜ〜」
と書きました。
その中でも、某バンドにとんでもなく傾倒しており、これも某アイドルと同じように、とりわけ理由もないのに発作的にファンになったものでございます。
終いには、持てる私財を全て投げ打って1〜2ヶ月の短いスパンで彼らのアルバムを全部買い揃えるという強行策に出た。
まるでなにかに取り憑かれたかのようです。

ところで、
10枚弱もアルバムが出揃うと、その中でも『とりわけ何回も聴きたい曲』というのが出て来ます。
なもんで、iTunesでプレイリストを作って、その中に好みの曲をポイポイ放り込んでいくのです。
すると、今度はそのプレイリストに名前をつけなくてはなりません。
私はなにも考えず反射的に
「○○マイベスト」
と打ったのち、
すぐさま
「マイベスト、って中学生か!」
とひとりツッコんだりしました。

昔は、このように『お気に入り楽曲集』みたいなものを作ったら、とりあえず「〜マイベスト」と名付ける習慣みたいなもの、ありませんでした?

よくよく考えるとおもしろいもので、
小中学生の頃からこの歳になるまでの間、
私はずっとお気に入り音楽たちを「編む」ことを繰り返して来ています。
はじめはテープ、
次にMD、
iPodが出てからプレイリスト。
私は趣味でDJをしていますが、それだって好きな楽曲の編集作業と部分で根は同じです。

バイスはみるみる間に進化し続けて来ましたが、
やってる行為は結局のところ変わらないんだな〜、と今になって気付いた次第。おもしろい。
しかも、「マイベスト」独自といいますか、
曲を選別する判断軸というのが、
単に「自分の好きな曲」だけでなく、
どこかで「聴かせたい曲」という側面も持ち合わせていた気がします。
現代でいえばSNSの『シェア』なのでしょうけど、ちょっと感覚が違うかな。
(実際にはiTunesにも特定の誰かに曲を紹介する機能がありますが、それを使っている人見たことない)

そういえば、
中学生の頃はもうMDが主流になっていましたが、
自分がちょっとでも
「オレ、洋楽とか好きなんだぜ。マライア・キャリー、知ってる? ま、知らないよねw」
とホザけば、
クラスの女子どもが
「伊藤くん素敵! 今度、空のMD持ってくるから、なんか入れて☆」
とせがんで来るわけです。

「こいつら俺に惚れたな」
と有頂天な私でしたが、
その女子のメンツの中に、片思いのあのコがいた日にゃ大変です。
選曲から曲順まで、それまでの人生(14〜15年間)で得た全ての知識&経験を総動員して一心不乱に考え抜き、汗まみれで渾身の『小室ファミリーマイベスト』を作り上げてあの頃。
最後にMDケースに曲名やアーティストを書き込むのですが、そこでも右手に全神経を集中させ、息を止めて最高に美しい字を書こうとしてました。

そうして「恋の市場価値にしたら東証一部上場レベル」のMD1枚があのコの手に渡っていきましたが、かくしてカノジョは私のメランメランのLOVE熱視線に気付くことなく、白いうさぎのように「卒業」という名の草原を軽やかに駆け抜けていったのです。

そんなグレープフルーツを食べた直後のように顔をくしゃくしゃにして「おいち〜☆」と叫びたくなるような青春を共にしたMDですが、
生みの親であるソニーは、今年3月をもってMDの販売を終了するそうです。

「ソニー、MD対応の録音再生機器の販売を3月で終了」マイナビニュース

イマドキの中学生のシャイボーイは、
どうやって片思いのあのコに「マイベスト」を手渡すのかな〜、なんて考えてた1日でした。

それでは明日も宜しくお願いいたします。

違法コピーが取り沙汰される昨今ですが、こうしてみると似たようなことは昔からありましたね。

SONY Hi-MD ウォークマン MZ-RH1 S

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