11月30日の日報 ござるござるはござるでござる の巻

お疲れ様です。伊藤です。
本日はこれにて失礼いたします。

毎朝、仕事場についてメーラーを起動し、タラタラと受信トレイに流れ込むメールをチェックしてします。

その中にしぶとい迷惑メールも混ざっていることが度々あるので、怪しいのを見つけたら、いちいち「これはOK」「これはスパム」と振り分けしなくてはなりません。
ただ、私の仕事場には海外とやりとりしているスタッフがいるので、英語メールだからスパム決定というわけにもいきません。
なので、件名もしくは内容もある程度読んで判断します。

今朝も5通くらい、見慣れぬ送り主のメールが混ざっていました。
ほとんどが海外から送られて来たスパムメールでしたが、しかしその中に1件だけ、明らかに異質な内容のメールがありました。

なぜなら、出だしが

"Hey Ninjas!"

だったからです。
直訳すると、

"やぁ、忍者たち!"


ちなみに、このメールはスパムでもなければ仕事のメールでもなく、私が以前に登録したフリー素材サイトからの広告メールでした。
とはいえ、"Hey Ninjas!"。


私は海外に住んでいた時期がありまして、異文化交流の経験が若干ございます。
海外の人々からすると、やはり海を隔てた異国というのはインターネットが普及した現代においてもミステリアスな存在なのでしょう。
百聞は一見に如かず、とはよく言ったものですが、百聞しか得られない環境で一見をひたすら想像する……みたいな言い方が近いでしょうか。
それが彼らにとっての「異文化」なのです。

「日本人ってのは死ぬ程働くんだろ?」
「日本人はタコを生で食べるんだろ?」
「日本人は青信号のことを『青』っていうんだろ?(海外ではグリーンと呼ぶ。事実、グリーンだし…)」
「日本人はみんなアニメが描けるんだろ?」
「日本人は」
「日本人は」

…こんな感じで、彼らの「偏見」を幾度となく聞かされ、ときに否定し、ときに誤解を解き、ときに面倒なんで受け流したりして、
「外国のイメージとはかくも伝わりづらいものなのか」
と実感しておりました。

そこで、この"Hey Ninjas!"。
つまり彼らは
「日本人はみんな忍者なんだろう?」
と、思っているのでしょう。

クック……


クククク……






よくぞ見抜いたでござる。

「将来の夢は忍者」
そう、私がひっそりと忍者への道を思い描いては夜な夜な手裏剣投げの鍛錬をつづけていることを、彼らは見事に看破したのです。
(もちろん周りには内緒です、SHINOBIたるや軽々しく己のことを人に話すまいて)

さては、彼らもSHINOBIという獣道を往く者なのでしょうか。
このメールの署名欄に書かれた彼らの住所は、コロンビアとなっています。
「我が日本が生み出したSHINOBIスピリットは、遥か海を越えて異国の同志たちにも受け継がれているでござる! (…コロンビアってどこ?)」

今日の午前は、遠くの友を思うたびに胸が熱くなり、窓から空を眺めてはぼんやりと想いを馳せておりました。
「日報教をたちあげてアルマゲドンを逆手にとった信仰ビジネスなぞやっている場合ではない、俺には忍の夢があったでござるよ……」

気付かせてくれてかたじけない、コロンビアの忍者!
その想いしかと受け取ったでござる!

ポチ!(迷惑メール指定)

それでは良い週末をお過ごしくださいでござる。


(余談)
そもそも、「なぜ私が日本人であるとわかったのか」が気になりました。
日本アドレスに送る時に挨拶を"Hey Ninjas!"に切り替える……なんて技術は可能なのでしょうか?

全世界に配信するのだとしたら、中国もフランスもニューヨークもタンザニアも……世界中のみーんなに「やぁ、忍者たち!」と呼びかけることにn……



ま さ か


忍者の大常識 (これだけは知っておきたい)

忍者の大常識 (これだけは知っておきたい)