3月29日の日報

お疲れ様です。伊藤です。
本日はこれにて失礼いたします。

お客さんのところへ打ち合わせに行った帰り、
文京区の閑静な住宅街を抜ける、ちらほらお店がある通りにて「すんごい質素なパン屋さん」を見かけました。
昭和に開業したまま2016年まで続いてきたようなお店で、おじいちゃんがチョコンと軒先のショウケースの傍に座っておりました。

足を止めてしげしげとお店を観察したのですが、開いてるのかどうかもわからないほど静かなお店……商店って趣の方が強いのですが(私が小さいの記憶では、こういう商店が多かったですね。ヤマザキパンとか)、正直「こんお店のパンは果たして美味しいのか」がまったくわからないんですね。

でも、昭和のくたびれた感があるお店の雰囲気に惹かれて、中に入ってパンを2つ買いました。地味なグリーンのタイル貼り壁が、昭和っぽい。
奥からパン工房のいい香りが(ちょっと)香ったのも、安心材料のひとつでした。おじいちゃんが優しかったです。

メニュー、味よりも、お店自体にシズル感を覚えることがたまにあります。その心理を科学して、軒先をデザインするお店もあるでしょう。
(このパン屋さんは、いわゆる「天然」でしょうけども)
味覚に限らない人間のグルメ心。
「ウマいもの作ってりゃいい、という話でもない……いや、ある……うーんやっぱりないかも、でも、ある!」
みたいな、複雑ゆえに商売として面白みがあるのかな〜飲食には、
などと買ったパンをむしゃむしゃ食べながら想いに耽っていました。

飲食店経営を始めようなどとは思いませんが(センスないので絶対ムリ)、それを営む人々の心理・哲学などには独特の世界観がありそうで、自分には絶対に持ち得ないものだとも思うので、なかなかに興味深いです。
業界誌の『飲食店経営』とか、たまに読むと面白いんです。

それでは明日もよろしくお願いいたします。
パンはとても美味しかったです。