7月22日の日報 執着せよ
お疲れ様です。伊藤です。
本日はこれにて失礼いたします。
先日にジブリ美術館へ行った際、おみやげショップでポストカードを買おうとレジに並んでいると、目の前のお客さんがレジにて
「ごにょごにょ」
と伝えると、店員さんが
「にやり」
としてお店の奥へと消え、少しして本が数冊入った分厚いボックスを持ってきたのでした。
「さすがお客様、お目が高い」
と言ったかどうかは定かではないですが、明らかにそこに光り輝くプレミアム感。
「一体なんだこのプレミアム感は!」
その光景にいたく感銘を受けた私は、ポストカードをレジに出す時にこう言い放ったのです。
「あの方と同じものをください」
すると店員さんは
「にやり」
としてお店の奥へと消え、少しして本が数冊入った分厚いボックスを持ってきたのでした。
それが『風の谷のナウシカBOX』であった。
私は
「(重い……)」
と、衝動買いを若干悔いながら大きい紙袋を持ってその後の美術館をウロウロするハメになりました。
しかしこのボックスセットが、後に
「これは、一家にひとつ置くべき歴史的重要作である!」
と私を唸らせる作品であったとは……
風の谷のナウシカ 全7巻箱入りセット「トルメキア戦役バージョン」
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原作であるマンガは、過去に途中まで読んだことがあっただけだったので、
「映画に比べてえらいボリュームがある、且つ描写が宮さん独特のスタイルを遺憾なく展開させているなぁ〜」
くらいの記憶しかありませんでした。
本当に結構な長編作品なので、この3連休でえいや!と読んでみましたが、
なんといいましょうか、あれから『ポニョ』とか『千尋』とか『風立ち』など、色々な宮崎作品を観てきてから改めてこのナウシカを読むと、色々な気付きがあります。
一番大きいのは、宮さんが伝えたいことがまったくブレていないんだな、ということでしょうか。
ナウシカなんて私がまだブーブー言ってる赤子のころに描かれた作品ですが、当時から現在まで一環して「慈愛」を根底にした物語を描いているように思えます。
(慈愛、が正しい表現か自信はないですが、少なくとも「平和」という胡散臭い二文字よりは近い自負はある)
生への執着もあると思いますが、この執着心故にときに奇人・変人と批評されるのが宮さんの真骨頂かなと思います。
ナウシカの一番最後のシーン、彼女の台詞が
「生きねば」
だった時、思わず鳥肌がぞぞぞと立ちましたよ。
私もなにかに執着する人生を送りたいものです。
それでは明日もよろしくお願い致します。
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このDVDを買ったままなので、夏のあいだに観ねば。