1月10日の日報 キエル魔球

お疲れ様です。伊藤です。

この日は、仕事でお世話になっている方々との新年会的な飲み会に参加しましたが、かなりベロンベロンになってしまい、帰宅後ストレート寝落ちを決め込んでしまいました。
じつに綺麗な寝落ちであった。

清酒(日本酒)、あれはダメですね、美味しいんですけど、殺されてしまう。
日が変わって今日(11日)も、若干二日酔い気味です。

そんなフラフラな状態で、体を落ち着かせる意味もあってとあるカフェに来ていますが、今座っている窓際の席からは、広場みたいな公園が一望できます。
子連れのママさんが散歩していたり、ちびっこ達がラジコンで遊んでいたり、おじいちゃんがベンチに座ってペンギンのようにどこか彼方を眺めていたり。
よく晴れた冬の日、乾いた空の下で、穏やかな時がたゆたう空間です。

そんななかで、今まさに、カップルと思しき若い男女が、キャッチボールに興じております。
カップルでキャッチボールってなんだか珍しいですが、でもとっても仲が良さそう!
微笑ましい光景だな〜、と思って眺めているのですが、
だがしかし、
「え〜い」と可愛げに且つ楽しそうにボールを放る彼女に対し、カレシは綺麗な投球フォームを振りかぶったのちストレートの豪速球を彼女のグローブへ容赦なく投げ込むという鬼畜っぷり。
「……え」
私は固まります。
別のなにかに例えるなら「白い流星」の4文字しか思い浮かべられないほどの投球を、彼女もほとんど(速過ぎて)捉えきれない。
グローブから弾かれてしまったボールを取りに走った彼女は、息を切らしながらまた「え〜い」と可愛げに且つ楽しそう且つ健気にボールを放るわけです。
そしてまた、彼氏の「この世には神も仏もおらぬわ」と言わんばかりの無慈悲な弾丸を喰らうのです。

これをさっきから延々と繰り返しており、私の顔に浮かんでいたほっこりスマイルは、いつの間にか砂に落ちた水のごとく消え去っております。

カフェの窓ガラス一枚を隔て、
温かい珈琲の香りに満ちたこちらの空間と、
苦行としか思えないほどの見るに耐えない地獄のキャッチボールが繰り広げらているあちらの空間。
この温度差が、去年の暮れに見た映画『ゼロ・グラビティ』を再び想起させます。
「あの映画は、緊張感がすごかったなぁ」
もはや、呑気な台詞を吐くことであちらの広場のカップルの存在を忘れることしか私にはできません。

神よ。
それでは良い週末をお過ごしください。

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