12月4日の日報 はじめての修羅場

お疲れ様です。伊藤です。
毎晩寝落ちつづきで申し訳ございません。
「伊藤日報」は仕事した日の帰りに提出するルールではあるものの、最近すっかり朝書くスタイルになってしまいよろしくないです。

そんでもって昨日の話ではなく恐縮ですが、
ある週末に新宿駅構内を歩いておりましたら、パトロールしている警官ふたりが遠くに見えました。
どこを見ているかわからぬ感じで、ペンギンを彷彿とさせる佇まいの彼らが、突然早足で移動し始めたな〜、と思ったら、
「かjshさおいぢゃc!」
と、イヤホン越しでも聞こえるほどの女性の大きな声が。

警官が駆け寄る方に目をやると、どうやら痴漢された女性が犯人を取っ捕まえたようで、OL風の女性が、これまた書き様のない程特徴のない私服の男性の腕をがっちりロックして、ずるずると引っ張ってくるところでした。

私は電車通勤をした経験がほとんど無いので、痴漢の現場に遭遇するのが初めてでして、かなり衝撃。
しかも日曜のお昼時ですから、かなりの不意打ちというか。

周囲の人々も「なんだなんだ」と足を止めてそちらを注目します。
やっぱり気になるものでしょう。
私だってはじめて遭遇するタイプの修羅場に、野次馬根性に火がつきそうなものでしたが(あまり野次は好きではないとはいえ)、
しかし捕まった男性を一瞥するなり気が変わり、身体が勝手に動いてそのままスタスタと歩き過ぎさってしまいました。

というのも、彼の、
諦観というか、
後悔というか、
いやもしかしたら「俺はやってないのに、大変なことになってしまった」とショックを受けているというか、
なんにせよ血の気の引いた、色々な感情が混ざった複雑な「無表情」を見て、ちょっと怖くなったからでした。
「なんだか、見てはいけないものを見てしまった気がする、ここはスタスタ逃げよう」

ああいう公共の場で罪状を突きつけられる行為(それが冤罪であっても)というのは、もの凄い負荷がかかりますね。本人にとっても、見てる側にとっても。
たまに「痴漢の冤罪に遭った時の正しい対処法」みたいなブログ記事を見かけますが、
その内容を思い出せるほど冷静に務めることができるのか、あんまり自信ありません。

人間を動物的に観察すると、条理不条理などの観念の立ち及ばない領域が存在するよな〜、と思い知らされます。

それでは本日もよろしくお願いします。

ちなみに、
「痴漢って日本特有のものだよな、このエロ民族!」
と思っていたのですが、気になってWikipediaを見てみたら、

痴漢問題は日本独自ではなく、韓国やブラジルの地下鉄でも発生している。
韓国でも女性専用車両導入是非の議論が発生した

だそうです。
ブラジルの痴漢って、めっちゃ陽気そうですね。

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