9月6日の日報 パシフィック・リームー の巻

お疲れ様です。伊藤です。
まだ全然体調が万全でなく、昨夜もツラ過ぎて倒れ込んでしまいました。
なので遅れて日報を提出いたします。

あるブログを拝読しまして。

「今年最高の傑作が世紀の名作になり損ねた理由 - 映画評 - Pacific Rim」

でもね。

でもね。

でもね。

もう思い出せないんですよ。

音楽、が。

悪くなかったことは覚えているの。でももうメロディーを忘れている。

「世紀の名作」って、善し悪し好き嫌いはさておいて、あらすじを全部わすれちゃっても、アノ音を聞いただけでソノ場面が出てくるんですよ。

ここで書き手である子飼氏は
「Pacific Rimが名作になれない理由、それは音楽だ」
と主張されています。

これを読んで「なるほど!」と思ったのです。
私も『Pacific Rim』を観て大変楽しませてもらったひとりですが、単に娯楽映画として消化したに過ぎません。
これを伝説級の作品にしようとすれば、記憶に残るフックが必要となり、そこに音楽が寄与できる余地は多分に大きいでしょう。
(個人的には、ジプシーデンジャーの最初の戦闘にて、最近色んな映画で使われてる「♪ブォーン ブォーン」の音楽が聴こえて、デルトロおまえもか、とふんぞり返ったりしてましたが)

さて、とはいえ『スターウォーズ』や『ロッキー』などの世代を超えて有名なテーマソング並の楽曲をわざわざ作り起こすのも大変な作業です。
子飼氏も仰るように

オリジナルである必要すら実はないんです。
Kubrickのおかげで「ツァラトゥストラはかく語りき」が聞こえたら宇宙の旅がはじまっちゃいますし、「雨に歌えば」が聞こえたらオレンジが時計仕掛けになるようになっちゃったし。
第九で思い出すのはエヴァ?それともDie Hard?

と、現存する楽曲(ある程度有名な作品)を当て込むことで、その映画のメッセージ性や演出のインパクトをぐっと引き上げる成功実例はいくつもあります。
この場合、タイアップと呼ぶんですかね?

そこで、私はこの『Pacific Rim』になにかテーマソングを選んであげようと立ち上がった。

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ここからは、YouTubeをふんだんに使うので、スマホで閲覧されてる方はあまり楽しめないかもしれません。
どうかPCでご覧ください。

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1.
まずパッと思いついたのがコレ。
↓※ひとつめの動画を再生したのち、スグにふたつの目の動画を「消音」にして再生し鑑賞ください。


Queen "We Will Rock You"


Pacific Rim (Official Main Trailer)

……娯楽映画感が強まって、意外としっくりくると思ったのですがいかがでしょうか?
ちょっと楽観的な印象が強くなってしまったかもしれません。


2.
デルトロ氏は当作を制作するにあたり、日本の怪獣映画に敬意を表していますが、日本の怪獣映画といえばやはりコレでしょう。
↓※ひとつめの動画を再生したのち、ダッシュでふたつの目の動画を「消音」にして再生し鑑賞ください。


ゴジラのテーマ Godzilla's Theme 1992


Pacific Rim (Official Main Trailer)

これはかなりアリなのではないでしょうか。
一気に昭和感が強まる気もしますが、しかし怪獣が暴れるシーンなんかは迫力がより増しております。
なんということでしょう、ゴジラのテーマはまさしく「怪獣映画のための」楽曲としてつくられていたのです。


3.
例えばエヴァンゲリオンのように、激しいシーンで敢えて「第九」や「翼をください」など全く相反するイメージの楽曲を使用することで、そのシーンをハイライトとして観客に印象づける方法も考えられます。
↓※ひとつめの動画を再生したのち、マッハでふたつの目の動画を「消音」にして再生し鑑賞ください。


森田童子「ぼくたちの失敗」


Pacific Rim (Official Main Trailer)

一気に過去の想い出リムになっちゃうのですが、しかしこれもアリだと思う!
クリムゾンタイフーン達が簡単にやられちゃう辺りとか、この曲でもいけるのではないでしょうか。


4.
言ってしまえば『Pacific Rim』はロボット映画であり、我が日本国にも世界に誇るロボット作品が多数あります。
そこで日米夢のコラボレーションはどうでしょう。
↓※ひとつめの動画を再生したのち、最大風速でふたつの目の動画を「消音」にして再生し鑑賞ください。


リン・ミンメイ飯島真理愛・おぼえていますか」(劇場版マクロス


Pacific Rim (Official Main Trailer)

……ちょっと森田童子と被った気がしますね。
もっとロボットらしく疾走感に溢れた方がいいようです。


新井正人「アニメじゃない」(機動戦士ZZガンダム


Pacific Rim (Official Main Trailer)

ちょっとポップですが、Bメロで一回落とす辺りとか、映像と相まってグッときませんか?
私はつい目頭が……


5.
というわけで、これ以外にも色々試してみたのですが、やはり合う曲合わない曲というのがありました。
上述の「既存の曲を作品中に盛り込む」というのも、先人達のセンスが光る演出なのですね!

個人的にはコレがベストでした。
↓※ひとつめの動画を再生しながら同時にふたつの目の動画を「消音」にして再生し鑑賞せよ。


X JAPAN "Rusty Nail"


Pacific Rim (Official Main Trailer)

涙なくしては観れない!

それではよい週末をお過ごし下さい。