4月22日の日報 怒りのスーシンチュウ の巻

お疲れ様です。伊藤です。
本日はこれにて失礼いたします。

胸がパチパチするほど騒ぐ元気を毎週注いでもらっていた、という点において、すべての日本男児には『ドラゴンボール』に大きな借りがあるはずです。

その『ドラゴンボール』が、なんと17年ぶりに劇場版となって帰ってくるよっしゃああ!
その名も、『ドラゴンボールZ 神と神』!

オフィシャルサイト

去年にティーザー予告編が公開された時は、胸がプワァチプワァチして夜も眠れない日本男児も多かったことでしょう。私もその1人だ。
そう、我々日本男児は『ドラゴンボール』への忠義を示さなくてはならない。
好き嫌いの次元を超越した存在=神へ身を捧げに劇場へ足を運ぶべきなのである。

運ぶべきなのである。
だがしかし、
次々に事前情報が判明するにつれて、
「ちょっと……どうなの?」
と不安になったのは私だけだろうか。
さらに、
ちょっと長めの予告編を観た時点で
「うわ」
と、ついつい声に出してしまったことを今ここに告白します。

だって、肝心の敵キャラが微妙だし……
なんか、作画のクオリティが……
そもそも、公開直後に観てきた友人はすべて、
「うん、まぁ、なんていうか、ドラゴンボールだな、って感じですよ、はい」
という、凄い曖昧なリアクションなのが気になる。
おもしろいの?
つまんないの?
今のところ、つまんなそうなんだけど!?

……そんな迷いでモヤモヤしていたのですが、
なにはともあれ、観ないことには始まらない、それから考えればよい、ということで先週末に観てきました。
「この映画を観終わった時点で、
ますますドラゴンボールが好きになっているか。
もしくはこの1,800円(チケット代)を『手切れ金』とし、黙って映画館を後にするか。
そのどちらかしか、ない」

そうして上映が始まってから2時間弱、
般若の面をした私が、全身を震わせてシネマから出てきたのであった。
「ないわ」
こんなに意味のない2時間は初めてです。
つまらない、とかじゃなくて、意味がない。

しかも、ぷりぷりしながら帰宅したのち、『神と神』のWikipediaを読んでみたらば、衝撃の事実が。

原作第517話の魔人ブウ終結から第518話までの10年の間にあたる、魔人ブウ編から4年後のある日に起こったエピソードが描かれる、いわば正史。

ドラゴンボールZ 神と神 -Wikipedia

ぎゃっ!
この設定、ご存知でした?
この『神vs神』は、魔人ブウ編とアニメシリーズ『GT』の間の、しかもマンガの最終話よりも以前(ウーブ登場より前)の出来事だという……。
それ早く言ってよ!

「あ〜なるほどね〜」
それを知って、やっとあの終わり方が納得できた気がしま……
せん!
「だったらこんなストーリー、テレビで1時間のスペシャル版でやれよ!」
なおさら解せません。

Wikiには
鳥山明が監修した際に、震災のことを念頭に置いて、明るい作品にしようとした」
といった主旨のエピソードも書かれてます。
確かにあのコミカルなテイストは、ドラゴンボールの原点回帰なのかもしれません。
しかしダラダラ過ぎるあの内容からは、まず映画作品として観客を楽しませようという基本的な気概が少しも見てとれなかった。
ドラゴンボールの新作って言えばみんな喜ぶだろ、という怠慢である。

そもそも、劇場版としてのアニメ作品(2時間尺)でこのクオリティはキツい。
最近の深夜の30分アニメの方がまだよく動きますよ。
17年前が最後の劇場版だったのなら、これは16年前に公開されるくらいのレベルといっても過言ではない。
鳥山明による監修で作られるドラゴンボールの新作として、
そして日本が世界に誇る世界タイトルの劇場版(しかも17年ぶり)として、
過度にクオリティを期待し過ぎた私が悪かったのでしょうか……。

愚痴だらけの日報で申し訳ないですが、とにかく腹のなかでドス黒いなにかが渦巻いているのです。
「GTの時点で俺のドラゴンボールは汚されてしまったが、『神と神』でさらに陵辱されたようなものだ、おのれフジテレビ(違)!」
怒髪天を衝く怒りに駆られ、もはや私がスーパーほにゃららゴッドになる勢い。

鳥山さん、あんたどうしちまったんだよぉ。
エンディング(過去のコミックスが走馬灯のように駆け巡る)が一番おもしろかったんだよぉ。
「そうそう、あのシーンうおー!」ってよぉ。
もう金輪際ドラゴンボールに関わらないでくえぇ

それでは明日も宜しくお願いいたします……


DRAGON BALL 全42巻・全巻セット (ジャンプコミックス)

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