11月2日の日報

お疲れ様です。伊藤です。
本日はこれにて失礼いたします。

妻が娘を連れて実家に帰省しているので、しばらくは昼と夜のご飯が外食になってしまうのですが(私が料理できないため)、仕事場近くのお店を開拓するいい機会でもあるので、ググって興味そそられるお店を見つけたらば通ってみるようにしています。

そんな中、評価の高いにぼし出汁系ラーメン屋に先日行ってみたら、これがたいへん美味しかったので、今日もまたランチで訪れたのでした。
(開拓精神が中途半端ですが)
今日は濃厚スープの方を頼んで、よーし食べるぞーと割り箸をわった時、
今まで何がかかってたか気になってなかった店内BGMが、突然『アヴェマリア』に切り替わったのでした。

「なんか、なんか……」
目の前に置かれた濃厚にぼしとんこつスープのラーメンが、神々しいといいますか、ギリシャの神々によって創られし古のラーメンに見えてくるから不思議です。
私だけでなく、他の客たちも皆ざわっと動揺し、神妙な面持ちでラーメンを食べている。
ズズズと麺をすする音も憚れる空気へと変貌した店内は、さながら中世ヨーロッパの美しい原野のよう。
美味しいのだけれど、なぜだろう、美味しいことを美味しいと思ってはいけないような、「ラーメンって多分、中世ヨーロッパで食べても美味しくないんだね」ってことが理解できたのでした。

食べ終わるころにはすっかり神の存在を実感していた私なので、
「ごちそうさまでした」
の代わりに、
「アーメン」
と十字を胸に切りながら仕事場へと戻りました。

それでは明日もよろしくお願いいたします。
グルメとは、味覚、嗅覚、視覚だけではなく、聴覚で「食べる」んですね。