10月22日の日報
お疲れ様です。伊藤です。
日が明けてしまいましたが、本日はこれにて失礼いたします。
私は慢性の鼻炎持ちですので、
ティッシュと切っても切れない関係にあります。
現実世界で私を知る人は、冗談抜きに私がティッシュを机の上に、カバンの中に、ポケットの中に常備していることをご存知かと思いますが、とにかく、少しでも埃っぽい所に入るとズルズルと鼻水が止まらなくなるのです。
これはもう運命(SADAME)と受け捉えるほかない。
そんなわけですから、通年鼻水と共にある人生を送っているせいで、ついに中国河南省奥地の桃源郷に住む老師の如き境地に達し、
「鼻水は敵ではない、むしろ体が健常になろうとするが故の自然の摂理であり運命共同体である。それ即ち、I am 鼻水」
と全てを達観できるほどに成長した私からすると、春だけ苦しむことで済む花粉症なぞ屁とも思えぬ。
「なにをそんなに苦しそうにしているのだ。私を見てみろ。I am 鼻水」
そんな風に勘違いも甚だしい余裕をブッこいていた私でした。
ところが、
ここ数年、春や秋になると必ず鼻水やくしゃみ、そして目の痒みがヒドくなることに気付きました。
「どうみても花粉症」
なんと私は、慢性鼻炎に加えてどうやら一丁前の花粉アレルギーも持ち合わせているようなのです。
天賦の才、とは私のことを指すだろうか。
神は二物を与えたり!
しかし、どっちもドイヒー才能たるや神に慈悲の御心なぞあったもんじゃない。
かくして時は2012年、秋。
この季節になると穏やかな秋風を部屋に呼び込もうと窓を開けることも多くなりましたが、それだけ花粉たちもピュ〜っと入り込んだ上に、私の鼻孔をツンツン攻撃するのです。
おかげで私は、日がな鼻をかみ続ける始末。
「この鼻水をかむ時におきる熱量で電気が起こせたら、とんでもない電力を起こせるのではなかろうか」
何度もこのアイデアで起業を志しはしたものの、
鼻水エネルギーという聞くのもおぞましいネーミングからして誰も望まないに決まってる。
そんなこんなで、やり場のない怒りに苛まれる日々。
もはや部屋が埃っぽいのか、それとも花粉が原因なのか、どっちがどっちと考えるのにも突かれてしまった。
どうせ鼻水は鼻水です。
我が鼻よ、私はお前が憎い。
しかし今日、本当になんのきっかけも無く、突然仕事中に閃いてしまったのです。
「埃にせよ、花粉にせよ、鼻の中にそいつらが侵入するからいけないのだ」
鼻をかむという事後対策ではなく、
鼻水の元凶である敵を事前に防げばよい。
「ガッ!(God)」
私は天を仰いでしまいました。
灯台もと暗し、解決策はすぐそばにいてずっと微笑んでくれていたのに、だのに、だのに。
そこで私がとった対策、それは実にシンプルです。
ティッシュを丸めて鼻に詰めればよい。
これは埃・花粉をブロックするのみに非ず、
内側から出てくる鼻水を吸収、塞き止めてくれる効果も期待できるのです。
その名も「ティッシュ・ブロック技法」。
欲張りな私は、
右の鼻の穴も、左の鼻の穴にもティッシュを詰めて完全防備してしまいました。
見た目がかなり桃源郷系ではあるものの、どうせ仕事の同僚以外の目に触れるものでもあるまいし、なにも不安に思うことなぞない。
かくしてロマンシング・サガでいうところの「電球ピキーン」並のフラッシュアイデアで、
積年の課題であった鼻水とおさらばできた、ってわけ☆
「しかしこれでは鼻で息ができないではないか」
そう気付いたのは、1分後でした。
ティッシュの通気性をいささか過信してしまったようで、丸めて鼻の穴に収まったティッシュの空気の通さなさ具合のせいで私の鼻の呼吸機能は完全停止。
花粉で鼻づまりになった時以上の息のできなさ具合に軽くパニックを引き起こしてしまいました。
鼻にティッシュ詰めた桃源郷ルックスのうえに、
口だけで呼吸→ハァハァして、
さらには「やばい、息できないやばい」とひとりパニってる状態というのは、
なかなか鬼気迫るものがあります。
この「ティッシュ・ブロック技法」にはそれなりに自信があっただけに、開始1分後にハァハァとなってしまった故にすぐに止めてしまっては、それこそ私の沽券に関わる。
『呼吸』という大自然の掟に反逆の狼煙をあげ、息苦しいのを我慢しながらも平然を装う私。
嘘でも余裕なところを周囲に見せつけてやろうと、
イタリア人よろしくホットコーヒーをお洒落に飲んでやろうとしたところ、
「湯気で苦しい!」
ムハッと仰け反り、ハァハァがゼェゼェにレベルアップ。
コーヒーを飲むにもチョビっとずつ啜るようにしか飲めないのであった。
かくして、
その大発見に一世風靡したのちノーベル平和賞も射程圏内になるかと思われた我が「ティッシュ・ブロック技法」でしたが、
どうやらこれは人間ごときが足を踏み入れることの許されぬ神の領域だったようです。
諦めてティッシュを鼻から取り出した途端、
ズーズーとでてくる鼻水たち。
逃れられない、まさしく運命共同体。
「ったく、しょうがねぇな!」
アメリカ、中国に続いてティッシュ生産量世界第3位を誇る我が日本のティッシュ消費に、
今後も大きく付与していく決意をあらたにしたのでした。
それでは明日も宜しくお願い致します。
ちなみに、友人に
「鼻炎を治す方法のひとつに、鼻の穴の骨を削る手術があって、めっちゃ効くそうですよ」
と教えてもらいましたが、
そんな阿鼻叫喚の地獄絵を見るくらいなら、
ティッシュに包まれた人生の方がまだマシである。
- 出版社/メーカー: フマキラー
- 発売日: 2004/03/01
- メディア: ヘルスケア&ケア用品
- 購入: 1人 クリック: 78回
- この商品を含むブログ (27件) を見る