5月25日の日報 愛を(ひそひそと)語る

お疲れ様です。伊藤です。
本日はこれにて失礼いたします。

このまえの週末ですが、映画『ひそひそ星』を観てきました。


園子温監督作品ですが、彼の映画を観るのはなにげに初めてです。(今まで邦画自体をあまり観てこなかったので)
「今日なに観よっかなー」と映画館のサイトを調べていて、パッと目に付いた→なんだかおもしろそうだ!→ポチッ、という感じで、園監督のネームバリューを抜きにして判断したのですが、結果、とても素敵な映画でございました。

いや、観る人を選ぶとは思います。シュールなので。
でも、シュールと聞くと「なんか笑えるのかな」みたいについ思ってしまいますが、こちらは大真面目ですし、キューブリック『2001年〜』に通ずる深いテーマを描いておられます。偏屈的に。
私は、未来の人類がアナログ的な「郵送」サービスに人としての矜持を託すという設定がピーンときまして、さらに郵送品の中身が写真とか鉛筆とかタバコの吸殻とか、思い出のメタファーだったりするところにウルっとしました。
人は思い出がないと生きていけない生き物なのだ、と。

ただし、全編ひそひそ声ですし、BGMもちょっとしかない。効果音は非常に秀逸だと思いましたが、それでもとにかく「静か」な映画です。
なので、体調を万全にして観ないと、確実に寝オチます。
私は大丈夫でしたが、前の席のおっさんと、左隣のお姉さんは、ものの見事にいびきかいてました。
そこだけ事前にご注意ください。

それでは明日もよろしくお願いいたします。
福島のゴーストタウンにてロケを敢行していますが、皮肉にも3.11があったからこそ映像化できた作品でもあるな、と感じました。